NTTドコモは2025年5月29日、住信SBIネット銀行を連結子会社とする公開買付けを正式発表しました。
ドコモが銀行業参入、シームレスな金融サービス提供
ドコモは銀行業参入することによりシームレスな金融サービスを提供予定、すでに「dポイント投資」などで連携しているマネックス証券に加えて、住信SBIネット銀行やSBI証券でも「d払い」「dカード」「dポイント投資」を絡めた便利な金融サービスを展開していくことが考えられます。
au KDDIは「auじぶん銀行」をグループ内に抱えており、au PAYや証券、保険などと連携させた包括的な金融サービスを展開しています。ソフトバンクは、傘下にあるPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)を中心に、スマホ決済「PayPay」と連動したサービスを強化しています。楽天モバイルは、楽天銀行を中核とした楽天グループの金融サービスと連携し、楽天カード、楽天証券、楽天市場などと統合された「楽天経済圏」を展開しています。NTTドコモは、住信SBIネット銀行の子会社化やSBIホールディングスとの資本業務提携により金融サービスを強化していくこととなります。
住信SBIネット銀行を子会社化
住信SBIネット銀行の株式については持株比率ではドコモが65.81%、三井住友信託銀行が34.19%を保有することとなり、議決権比率ではドコモと三井住友信託銀行が50%ずつを保有します。
本公開買付け期間(予定)は2025年5月30日から7月10日まで、買付け価格は普通株式1株あたり4,900円、本公開買付け予定数 47,674,496株(上限下限の設定はなし)となっています。
ドコモが銀行業参入により実現
1)より便利でお得な金融サービスの提供
銀行口座と決済・証券等のドコモの金融サービスを一体的にご提供することによって、スマートフォン1つで貯金、決済、投資、保険、融資、ポイントに至るまで、まとめて便利にご利用いただけるようになります。また、複数サービスのご利用に応じてdポイントの特典を付与する等、お得な仕組みを提供いたします。
2)データ活用によるお客さま理解を通じた最適なサービス提案
銀行サービスを通じて得られたデータや他の金融サービスのデータを組み合わせることで、お客さま理解を深め、最適なサービスを最適なタイミングでご提案いたします。
3)顧客基盤の強化
お客さまの生活に欠かせない銀行機能を取り込むことで、ドコモの金融サービス全体の顧客数の増大をめざします。また、新たな銀行サービスと既存のドコモサービスを組み合わせてご利用いただくことで、お客さまとの関係性を深めます。
4)金融事業の成長加速
ドコモの販売チャネルを通じて銀行口座や預金獲得を加速し、銀行事業における収益拡大はもちろん、グループとしての金融事業の成長を実現します。
報道発表資料より引用
業務提携によって新たに期待されるシナジー
1)デジタルバンク事業における口座数伸長、メインバンク化に伴う預金残高拡大による成長
– ドコモの保有する顧客基盤やリアルとデジタル接点を活用したサービス提供による銀行口座獲得の強化
– ドコモグループのサービスやポイント還元等との連携による銀行口座のメインバンク化の促進
モーゲージプラットフォーム事業におけるドコモのサービス・販売網等を活用した住宅ローン2)市場での競争力強化
– ドコモグループのサービスとの連携による金利優遇商品等の開発による商品の差別化
– ドコモのメディアを通じた認知向上やドコモショップ等の代理店ネットワークを活用した販売チャネルの拡充
3)BaaS事業※1のプラットフォーム及びケイパビリティ拡大
– ドコモグループの法人ネットワークを活用したBaaS事業の提携先の拡大
4)その他事業拡大に向けたシナジーの追求
– テクノロジーを活用した次世代金融サービスの協業検討
報道発表資料より引用
出典
NTTドコモ 報道発表資料(住信SBIネット銀行株式会社の普通株式に対する公開買付けの開始、及び資本業務提携契約の締結に関するお知らせ)
日本電信電話 報道発表資料(日本電信電話株式会社とSBIホールディングス株式会社の資本業務提携契約の締結に関するお知らせ)
phablet.jp編集部
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