Sakana AI、「Fugu Max」と「Fugu Ultra v2」を発表

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日本でフロンティアAIを開発している「Sakana AI」が新モデル発表

Sakana AI

Sakana AI株式会社は2026年9月11日、複数のAIを束ねる集合知モデル「Sakana Fugu」の新モデルとして「Fugu Max」と「Fugu Ultra v2」を発表しました。

複数のAIを組み合わせ、コスト効率と性能を向上

Sakana Fuguは、単一の大規模AIモデルだけに処理を任せるのではなく、複数のオープンモデルや分野特化型モデルを連携させる仕組みです。タスクの内容や難易度に応じて使用するモデルを選び、協調させる「オーケストレーション」と呼ばれる方式を採用しています。
今回発表された2つのモデルは、同じ基本アーキテクチャを使いながら、それぞれ異なる目的に最適化されています。

Fugu Max:コストを抑えながら、高品質な出力を得ることを重視
Fugu Ultra v2:複雑なタスクにおける最大性能を重視

Fugu Maxが性能とコストのバランスを追求するのに対し、Fugu Ultra v2は多段階の推論や自律的な調査、ソフトウェア開発など、難易度の高い作業を主な対象としています。

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数カ月でベータ版から実務向けへ

Sakana Fuguは2026年4月のベータ版公開以降、機能の追加と利用範囲の拡大を続けてきました。

4月:ベータ版を公開複数のAIエージェントを連携させ、ひとつの基盤モデルのように機能させる仕組みを実証しました。

6月:一般提供を開始し、Fugu Ultra v1を発表難易度の高いベンチマークにおいて、クローズドなフロンティアモデルに匹敵する性能を示しました。

7月:Fugu-CyberとClaude Code向けインターフェースを公開サイバーセキュリティやコーディングなど、特定の業務に合わせた利用に対応しました。

8月:Sakana Chatを公開し、NVIDIAと提携一般ユーザー向けのチャットサービスにFuguを展開するとともに、NVIDIAの「Nemotron」シリーズとの統合を始めました。

9月:Fugu MaxとFugu Ultra v2を発表コスト効率を重視するモデルと、最大性能を重視するモデルの2種類を追加しました。

Sakana AIは、複数のモデルを組み合わせることで、単一モデルに依存する場合よりも安定した性能を得られると説明しています。また、利用するモデルを入れ替えられるため、特定のAI事業者への依存を抑えやすい点もFuguの特徴です。

Fugu Max、利用モデルを増やしてコストを抑制

Fugu Maxでは、Sakana Fuguが利用できるAIモデルの選択肢が拡大しました。NVIDIAとの提携による「NVIDIA Nemotron」シリーズをはじめ、複数のオープンウェイトモデルや分野特化型モデルを組み込んでいます。
タスクの内容や難易度を判断し、対応可能な範囲でより軽量なモデルへ処理を振り分けます。すべての処理に高性能で高コストなモデルを使うのではなく、必要な場面だけ性能の高いモデルを利用することで、全体のコストを抑える仕組みです。
同社は、オープンモデルにはそれぞれ異なる得意分野があり、単独で利用するよりも、複数を組み合わせた方が価値を引き出しやすいと考えています。Fugu Maxでは、こうしたモデルを用途に応じて使い分け、性能とコストの両立を図ります。

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Fugu Ultra v2、複雑な推論や開発作業を重視

Fugu Ultra v2は、処理能力の高さを重視したモデルです。複数の工程を伴う推論や自律的なリサーチ、フルスタックのソフトウェア開発など、長時間にわたって判断を続けるタスクを想定しています。
Sakana AIが公表した評価結果では、特に複雑な視覚データや構造化データを扱うタスクで高い性能を示したとされています。
主な結果は次のとおりです。

実世界のコーディング課題を扱う「SWEFish」で首位
視覚的推論とデータ解釈を評価する「Chartography」で48.3点
ソフトウェアエンジニアリング能力を測る「DeepSWE」で74.3点

Chartographyでは、Opus 5の27.3点、Fable 5の29.5点を上回りました。DeepSWEでは、トークン単価が3~5倍高いモデルを上回る結果だったとしています。
8種類のベンチマークのうち、「GDP.pdf」「Chartography」「SWEFish」「DeepSWE」「Toolathon」の5項目で、最高または同率最高のスコアを記録しました。さらに、8項目中7項目で上位2位以内に入ったとされています。
Fugu Ultra v2の学習データのカットオフ日は2026年8月28日です。Fable 5、Fable 5.1、GPT-6-Astraは、同モデルが利用するモデル群に含まれていません。同社は、これらのモデルを使わずに高い性能を達成した点を強調しています。

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特定のAI事業者に依存しにくい構成

Fuguでは、複数のオープンモデルや特化型モデルを必要に応じて組み替えられます。Sakana AIは、この構成によって、特定の企業やサービスへの依存を抑えられると説明しています。
AIサービスでは、APIの提供停止や仕様変更、料金改定などがシステム全体に影響を及ぼす場合があります。複数のモデルを入れ替えられるFuguの仕組みであれば、ひとつのモデルが利用できなくなっても、別のモデルで補える可能性があります。
同社は、こうした特徴がベンダーロックインだけでなく、地政学的な問題やサービスの突然の停止といったリスクへの備えにもなるとしています。

OpenAI互換APIで提供

Fugu MaxとFugu Ultra v2は、2026年9月11日からOpenAI互換APIを通じて利用できます。
すでにSakana Fuguを利用している場合は、APIのパラメーターを1行変更するだけで、MaxまたはUltra v2へ切り替えられるとのことです。API自体の変更や大規模な移行作業は必要ないとしています。

Sakana AIは、ひとつの巨大なモデルだけを高性能化するのではなく、異なる特徴を持つ複数のモデルを連携させることで、AIの性能と実用性を高める方針です。Fugu Maxでは利用コストを抑え、Fugu Ultra v2では複雑なタスクへの対応力を高めることで、用途に応じた選択肢を提供します。

 

出典:
Sakana AI 公式サイト(https://sakana.ai/)
Sakana Chat(https://chat.sakana.ai/)
Sakana AI Blog 公式サイト(Introducing Fugu Max and Fugu Ultra v2: Orchestrating the Pareto Frontier)

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