中国のスマートフォンメーカーHuawei(ファーウェイ)の6.95インチディスプレイ搭載ファブレット(大型スマートフォン)「honor Note 10 (RVL-AL09)」中国モデル RAM6GB/64GB SIMフリーを購入したので、簡単にレビューをします。
目次
honor Note 10のスペック概要
honor Note 10は、6.95インチの大画面にハイスペックなCPUを組み合わせたXperia Z Ultraのようなフラッグシップ級の大画面ファブレットです。高性能なファブレットが欲しかった人には待望のモデルと言えます。
Huawei honor Note 10 (荣耀 Note10)のスペック、仕様
CPU : Hisilicon Kirin 970 2.36GHz オクタコア
GPU : Mali-G72 MP12 GPU Turbo
ディスプレイ : 6.95インチ FHD+ 2220×1080 18:9 AMOLED
RAM容量 : 6GB/8GB
ストレージ : 64GB/128GB(microSD対応upto256GB)
メインカメラ : 2400万画素+1600万画素デュアルカメラ F1.8 PDAF
前面カメラ : 1300万画素カメラ F2.0
OS : Android 8.1 Oreo (EMUI 8.2)
サイズ : 177.0 × 85.0 × 7.65mm
重量 : 230g
バッテリー : 5000mAh(急速充電5V/4.5A)
カラー : ファンタムブルー , マジックナイトブラック
Wi-Fi : 2.4G/5G, 802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth : v4.2
防水防塵 : 無し
接続端子 : USB Type-C
イヤホン端子 : 無し
認証方式 : 指紋認証センサー、顔認証
その他 : デュアルSIM(NanoSIM) , MFC , デュアルスピーカー , PCモード , VoLTE
ネットワーク : LTE 対応
主
LTE FDD:B1/B3/B5/B7/B8
TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41
UMTS(WCDMA)/HSPA+/DC-HSDPA: B1/B2/B5/B8
TD-SCDMA:B34/B39
CDMA:BC0(800MHz)
GSM: B2/B3/B5/B8(850/900/1800/1900 MHz)
副
LTE FDD: B1/B3/B5/B7/B8
TD-LTE: B34/B38/B39/B40/B41
UMTS(WCDMA)/HSPA+/DC-HSDPA: B1/B2/B5/B8
CDMA:BC0(800MHz)
GSM: B2/B3/B5/B8(850/900/1800/1900 MHz)
公式サイト
http://www.honor.cn/products/mobile-phones/honor-note-10/
honor Note 10 のレビュー
honor Note 10自体が大きいので外箱も大きい。中国版なので表記も漢字です。
付属品は、USBのACアタプター、USB Type-Cのケーブル、USB Type-Cから3.5mmへの変換ケーブル、説明書、SIMピン、透明のTPUカバー(クリアケース)です。イヤホンは付属していません。
USBのACアタプターは、HUAWEIの急速充電Super Chargeに対応したタイプで出力は5V/2A、4.5V/5A、5V/4.5Aに対応しています。プラグ部分は折りたたむことができません。USB Type-Cのケーブル、型番はMG1289。
イヤホンジャックが無いので、今までのイヤホンを利用するには「USB Type-Cから3.5mmへの変換ケーブル」を使います。
このモデルの一番の売りは、ほぼタブレットと言ってよいサイズの6.95インチの大型ディスプレイです。アスペクト比18.5:9(2220×1080)の縦長で、6.4インチ(16:9)のXperia Z UltraやXiaomi Mi Max1 ,2 と同じくらいの幅で縦に長くなっています。片手持ちでの操作は手が大きい人でも画面の端に届かないので両手持ちが基本となります。
ほぼ同じサイズのMi Max3(6.9インチ 18:9)ではズボンのポケットに入れることが出来るアピールの広告が展開されていますが、実際にはポケットに入れることが出来ても歩くことは無理なサイズなどで持ち運びはカバンに入れる必要があります。
ディスプレイは有機EL(AMOLED)鮮やかで綺麗、タッチパネルは10点タッチで反応も良好です。
画面の明るさ調整を自動に設定していると急に明るくなったり暗くなったりとイマイチだったので明るさを固定して使っています。同じHUAWEI P20 liteの自動設定は良い感じだったので個体差もあるかも知れません。
右上には通知ランプが有ります。表面の保護シートは貼り付け済でした。
撮影がうまく出来なかったのでシルバーっぽく見えますが実際はブラックです。
背面のカラーはブラックとブルーの2色展開、ガラス素材でシンプルなデザインです。質感は10万円クラスのフラッグシップ機には劣りますが安っぽくもなく値段相応といった感じ、汗ばんだ手で触ると指紋あとが残りますが汚れもすぐにふき取ることができます。
5本の指を登録できる指紋認証センサーは反応速度も良く認証に失敗することも少なくてイラつくことはありませんが、端末を下の方で持つ人は端末が大きいだけに指が届きにくいです。
カメラ部分は1ミリほど出っ張っているので、机の上に置いて操作するとガタガタします。
上部にはスピーカーがあります。厚さは7.65mmでMi Max3の7.99mmよりも薄いですが6.5mmのXperia Z Ultraよりも分厚く、Z Ultraの様な板状な感じはしないです。
本体下部はUSB Type-C端子とスピーカーがあります。イヤホンジャックは廃止されています。
右側面には音量ボタンと電源ボタン、シャッターボタン(GPU Turbo設定ボタン)があります。音量下ボタンを素早く2回押すと画面消灯中ら画面ロック中でも写真撮影(ウルトラスナップショット)できます。
SIMカードスロットはSIMピンで開けるタイプでnanoSIMが2枚デュアルSIM仕様ですが、スロット2はMicroSDとの排他仕様でNanoSIM2枚とMicroSDを同時に入れておくことはできません。
重量はカタログ値が230グラム、SIMカードを入れた実測が235グラム、付属のケースを付けて257グラムです。大型なので重いのは仕方が無いですが200グラムを越えてくると長時間も持つとかなり手が疲れます。
大きさの比較
左から5.2インチのXperia XZ1、6.95インチのhonor Note 10 、6.44インチのXiaomi Mi Maxです。縦長ディスプレイなので、情報量は多く表示されます。
UIはファーウェイ独自のEMUIを採用
今回は海外通販サイトEtoren(イートレン)で購入したのですが、電源を入れると日本語の設定済で中国版では通常入っていないGoogle Play ストアがインストール済でした。私は面倒なことはしたくないのでこういうサービスは好きですが、好みの分かれるところですね。
購入したのが中国版だったのでデフォルトではショップがインストールしたGoogle Play ストア以外のGoogleアプリ(chromeやyoutubeアプリ、日本語入力)などは入っておらず、ファーウェイ独自のアプリがインストールされています。私は使わないのでファーウェイIDは設定せずにGoogle関係のアプリを利用します。
Google Play ストアが入っていない場合はAppGalleryからインストールすることが出来ます。
ちなみにGoogle Play ストアをインストールする作業をしたと思われる女の子の写真が残っていました。このへんはキッチリと削除しておいて欲しかったです。写真は普通に削除しても30日間はデータが残る仕様です。
ファーウェイのスマホのUIはandroidをベースとしたEMUIで、iPhoneと同じようにホーム画面にアプリが表示される形式となっています。android標準のドロワー形式に変更することも可能です。
画面の解像度をFHD+からHD+に変更してバッテリー消費を抑えることも可能です。
ストレージは64GBでアプリをインストールしていないデフォルト状態では51.37GBの空きがあります。マイクロSDカードも使用可能なのでストレージ容量で困ることは無いです。
アンドロイドのOSバージョンは8.1.0、ファーウェイ独自のEMUIは8.2.0です。中国版なので技適はありません。
上部の通知タイルにこんな感じですが、スクリーン録画が入っているのは珍しいですね。
日本語入力のIMEはインストールされていなかったのでグーグルのGboardを入れました。
iijmioのNTTドコモ回線(通話SIM)とau回線(データSIM)のSIMを入れると設定(APN)が表示され、選択するとNTTドコモ回線は通信通話も可能になります。au回線はデータ通信が可能となりましたが、通信は4G LTEのみで電波の掴みが悪いです。
NTTドコモのLTE Band 19に非対応で山間部や田舎では電波の掴みが悪いことが考えられ、かつ技適もないので日本でメイン機として使うにはオススメできません。
QTモバイルのソフトバンク回線(データSIM)でも手動で設定(APN)をするとデータ通信可能となりました。また、4G LTEによる同時待ち受けの項目もありますが実際に同時待ち受け出来るかは確認していません。VoLTEは項目に出てこないので日本では非対応のようです。
大きい端末ですがファブレット(大型スマートフォン)なので電話は出来ます。ダイヤルはこんな感じです。
デフォルトでは電池残量の%は表示されていないですが設定で表示させることが可能です。
片手で操作できる「ミニ画面ビュー」がありますが、表示されている部分の黒い外側部分に触れると元に戻ってしまうため、イマイチ使いにくいです。
他社のファブレットでも、この機能が付いている場合がありますが私は使ったことは無いです。
指紋認証・顔認証により素早いロック解除が可能
画面のロック解除は、背面にある指紋認証センサーと顔認証による解除が可能です。どちらもレスポンスが早く快適で失敗も少ないです。指紋は5本まで登録可能です。
顔認証は眼鏡を掛けて登録した場合でも、眼鏡なしでロック解除可能でした。持ち上げた時に端末が起動するように設定しておくとボタンを押さなくても顔認証だけでロック解除するので非常に便利です。
パソコンのように使えるPCモード
honor Note 10にはパソコンの様に使えるPCモードがあるのでUSB type-cのドックやHDMIの変換ケーブルがあれば、ディスプレイやテレビにつなげることが出来ます。ホテルのテレビでyoutubeを見たり、Bluetoothのキーボードをつなげてパソコンの様に使うことも可能です。
PCモードはこんな感じになります。端末の画面をそのまま映し出すモードもあり、ただ大画面で動画や写真を見たいだけなら、そのまま映し出す方が操作は簡単です。
honor Note 10 のAnTuTuベンチマーク、Geekbench 4
CPUはKirin 970 2.36GHz オクタコアでRAM6GBです。AnTuTuベンチマークの結果は208564、Geekbench 4のスコアはMulti-Coreが6814、Single-Coreが1912という結果で、現行で最も性能の良いスナドラ845には劣りますが、一世代前のスナドラ835と同じくらいで充分すぎるハイスペック性能です。
honor Note 10 のバッテリー
5000mAhの大容量バッテリーを搭載していますが、大画面な為かバッテリーの持ちは普通ぐらいの持ちに感じます。激しい使い方をしなければ1日は充電せずに使えると思います。
付属の充電器は急速充電Super Chargeに対応しており高速で充電できます。左が付属の純正充電器で充電、右側がオーキーのQuick Charge2.0充電器とケーブルで充電しているところです。急速充電規格Quick Chargeには非対応です。
純正の充電器を使うと「超急速充電中」と表示、84分間で12%から94%まで充電されていました。
ステレオスピーカーだが
honor Note 10は、ドルビーアトモス対応でステレオスピーカーが搭載されており、スペック上では音が良さそうな感じですが、実際の音はあまり良くないです。
最近、私が買った端末の中ではワーストの出来で、スピーカーは音も軽く、特に左右に音が振れる場面では不自然な感じがして気持ち悪さも感じます。このあたりは個人差もありますが良いスピーカーでは無いと思います。
イコライザーが付いているので少しいじってみましたが、どうにもならない感じです。イヤホンジャックも付いていないので音を重視するのなら他の端末にした方が良いでしょう。
honor Note 10 のカメラ
リアカメラは2400万画素+1600万画素のデュアルカメラ、前面カメラは1300万画素カメラです。ビデオは4kでの撮影も可能です。
AIをONにしておくとシチュエーションを考えて最適な撮影をしてくれます。一眼カメラのようなボケのある写真が撮影可能なアパーチャや夜間、ポートレートなどの撮影モードも用意されています。
中国版だからなのか、日本のSIMを入れていてもシャッター音を無音にすることが出来ます。
AI機能をオンにしてオートにして撮影、そのまま縮小しています。カメラのレスポンスも良く焦点が合うにも早く快適です。ディスプレイが鮮やかで大きいので晴れの時の撮影も画面が見やすく撮影しやすいです。
光学の手振れ補正は付いていませんが、夜の撮影は優秀で夜景や夜の街、暗い部屋でフラッシュを使っての撮影もAIが適切に場面を判断してオートで綺麗に撮れます。拡大して細かく見ると一眼カメラにかなわないですが、スマホ画面で見る分には派手目で見栄えの良い写真が撮影できます。
海外旅行にhonor Note 10と一眼カメラを持って行ったのですが、オートでラフにシャッターを切った時でもブレたりホワイトバランスや露出に失敗することが少ないので旅行中はほとんどhonor Note 10で撮っていました。
ファーウェイのカメラAIは本当によく出来ていると思います。
上がオートで通常撮影、下がアパーチャ(ボケ)モード、アパーチャレベル最高の16で撮影した写真との比較です。背景のボケも自然で良いですね。
上がhonor Note 10、下がXperia XZ1で撮影した写真の比較です。ファーウェイのスマホ全体に言えることですが料理撮影はイマイチなようで、食べ物関係はあまり美味しそうに撮れないことが多いです。
上がhonor Note 10、下がXperia XZ1で撮影。AIはオン、オートで撮影しています。
上がhonor Note 10、下がXperia XZ1で撮影。この作例ではわかりにくいですが、夜景は断然honor Note 10の方が良いです。
カメラを起動して左上の目の様なアイコンをクリックするとQRコードや画像で翻訳できるモードに切り替わります。ロック画面で下からスワイプしても同じモードとなります。
honor Note 10 でゲーム
CPUパワーが必要なゲームPUBG モバイルも快適にプレイできます。デフォルトでのグラフィック設定はクオリティ「HD」でフレーム設定「高」ですが、クオリティ「HDR」でフレーム設定「ウルトラ」にしてもコマ落ちしたりすることもなくスムーズです。PUBGモバイルが余裕なので、どんなゲームでも快適にプレイ出来るでしょう。
位置情報を使った陣取りゲームIngressを少し遊んでみましたがGPSによる位置特定も正確で速くストレスなしです。
GPU Turboの使い方
honor Note 10にはグラフィック性能を60%アップし省電力化もされている「GPU Turbo」が最初から搭載されています。「GPU Turbo」を使うにはデフォルトでインストールされている「Game Suite」にアプリを登録します。
Game Suiteアプリを立ち上げるとGPU Turboが使えるアプリが表示されるので登録します。ゲーム以外のアプリも登録できます。
登録したアプリを立ち上げている時にシャッターボタンを押すとGPU Turboの項目が現れます。機能をONしてPUBGをプレイしてみましたがグラフィック性能も省電力もイマイチ効果は分からず。
honor Note 10 レビューまとめ
6.95インチの大きい画面は綺麗でCPUも高性能などXperia Z Ultraのようなフラッグシップ級の高性能な大画面ファブレットが欲しかった人には待望のモデルです。
トップクラスの性能でカメラ、顔認証や指紋認証の出来もよく値段も安いなど良い点も非常に多いモデルですが、スピーカーの音が悪い。
スピーカーは音も軽く、特に左右に音が振れる場面では不自然な感じがして気持ち悪さも感じます。このあたりは個人差もありますが良いスピーカーでは無いと思います。
音関係以外は非常に良い出来のモデルです。
良い点
・迫力のある美しい6.95インチの大画面。
・重たいゲームも余裕の性能
・指紋認証も顔認証ともに反応が良い。顔認証の精度も良い。
・ディスプレイが縦長(18:9)なので情報量が多く便利。
・カメラのAIが優秀でレスポンスが良く快適。夜景の写りが良い。
・価格は5~6万円ぐらいで性能を考えると安い価格。
悪い点
・ステレオスピーカーの出来が悪い
・イヤホンジャックが無い
・大画面なので仕方がないが重い
・技適なし、対応周波数(BAND)バンドの点から日本でメイン機として利用するには難がある
honor Note 10 を購入
私は日本語対応可能な海外通販サイトEtoren(イートレン)で送料込み59,401円で購入しました。現在は値下がりしています。端末の日本語設定、Google play ストアがインストールされた状態で送られてきました。
Etoren(イートレン) SIMフリー ファーウェイ honor Note 10
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